レガシーシステムの最大のリスク

レガシーシステムはコスト面の不透明感を除けば、現在の基幹システムとしての利用形態で日々安定的に稼働しており、製品さえ供給されれば使い続けることに大きな問題は無いものと考えられます。

ハードウエアは、保守期間が終われば同一機種で更改(機器更改)することで比較的リスクなくシステムを使い続けることができますし、ソフトウエアも大幅なシステムの変更を行わなければ、オープン系に比べアップデートの頻度も少なく、塩漬けの基幹システムとして安定的に利用できます。

つまり、レガシーシステムは基幹業務向けに完成されており、外的要因等でシステムを大幅に見直すことが無い限り、他のプラットホームに切り替える必要性は特にありません。
また、コストに関しても、大規模な移行に伴う投資回収を考慮すると、効果の有無は規模や難易度に応じてその都度違います。
以上のことから、オープン化に伴う投資効果や実現リスクを総合的に見て、レガシーシステムを利用継続を判断されるユーザーが多いのが現状です。

しかし、レガシーシステムを利用し続ける本当のリスクは、「カネ」や「モノ」ではありません、「ヒト」の問題と当社は考えます。
ソフトウエアと違って、エンジニアは老化します。
ハードウエアと違って、エンジニア個人に蓄積されたノウハウは簡単に置き換えができません。

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1980年代の電算化全盛時代に活躍したメインフレームのエンジニアも徐々に現役を退きつつあります。
ベンダーはエンジニアの技術の継承と若返りを図っていると思いますが、エンジニアは現場のシステム開発(構築)プロジェクトでのみ経験を積んで成長します。
昨今のメインフレームの国内出荷台数の大半が既存システムの機器更改用途で、新規システム開発はほとんど無いと推定される中で、若手のエンジニアが育つ環境は既に失われていると言っても過言ではないでしょう。

今後メインフレームに関するエンジニアは加速度的に減少し、近い将来ブラックボックス化したレガシーシステムを維持することが難しくなると思われます。
その時点で他のプラットホームへの移行を考え始めても、ブラックボックス化されたシステムの調査は今まで以上の困難が予想されます。

現在の国内における社会インフラがレガシーシステムを中心に構築されていることを踏まえると、コンピューターの商用化以来最大の変曲点に近づいていると思います。
この変曲点をどうやって乗り切れるか、皆様と一緒に考えて参りたいと思います。

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