2.レガシーシステムに関する変遷
コンピューターの歴史をざっくりまとめてしまうと以下の図の通りとなります。
レガシーシステムに関する最も大きなトピックは、1964年メインフレームの代名詞となる世界初の商用OSである、OS/360の登場です。
このOSがその後の世界初のマルチタスクであるMVSや現在の国産メインフレームに大きな影響を与えたと言われています。
現在の基幹系システムの前提となる、堅牢なシステムアーキテクチャーもOS/360なしでは実現できませんでした。
その後のコンピューターを取り巻くトレンドとして、ネオダマブーム、インターネットの普及によって、会社毎から部門毎、個人によるコンピューターの所有によって爆発的に市場が拡大しまし、現在は、組織から人、移動体、モノまで拡大していることはご存じの通りです。
コンピューターの歴史を紐解くと、時代の流れに合わせてコンピューター技術が置き換わっているような錯覚を覚えますが、実際は、コンピューターの利用用途が会社(基幹系)から組織(部門サーバー)、社員(パーソナル)、家庭と言ったそれぞれの用途に応じた技術によって市場が拡大しており、レガシーなシステムが時代の流れと共にモダンなアーキテクチャーに置き換わっている訳ではありません。
ここでお伝えしたいのは、メインフレームは古い技術のコンピューターシステムではなく、基幹系システムに特化した技術として今なお使い続けられていると言う事実です。